緊急地震速報の有効性

少し前に話題になった「緊急地震速報」について。
アナログテレビに比べて地デジはフルセグで2秒程度、ワンセグで5秒程度遅れることが知られていますが、この遅れによって緊急地震速報の配信が遅れてしまう、と問題視されています。
しかし、これは地デジに限った話ではなく、緊急地震速報の使い方に課題があるということだと思います。


まずは緊急地震速報の情報入手方法のついて。
気象庁の「緊急地震速報の入手方法について」を参照。
テレビ、ラジオの他に、防災行政無線、携帯電話、施設の館内放送等に加えて、専用端末やパソコンの利用も考えられています。
議論を「地デジの遅れ」に限ってしまうと、問題が矮小化されてしまいます。
必要なのは、大地震が発生したときに、できるだけ早く、多くの人に情報を届けること。
テレビはタイムシフトやプレイスシフトの影響で、リアルタイムに視聴していないケースが今後ますます増えるでしょうから、それ以外のメディアの利用を考えた方が良さそうです。
個人向けには、やっぱり携帯電話が最有力。一番身近にあって、常に電源ONになっている可能性が高いですから。課題は伝送方式。今はいわゆるユニキャストでしかメッセージが送れていませんので、同時に多数に送るのが難しいから、マルチキャスト配信の普及に期待します。今は「映像サービス」などの利用に向けて開発をしているようですが、きっと緊急地震速報にも使えるはずです。
もっと力を入れて欲しいのは、大勢の人が集まる公共施設や学校やオフィスビルなど。
こちらは遅れの少ない防災行政無線を活用した全館放送の義務づけなどを行う方向で検討して欲しいものです。
地震大国の日本では、旧来は地震の「予想」に力を入れてきましたが、その限界がわかってきたので「地震速報」に方向転換したという流れがあります。ノウハウを含めて高度な技術を持っていることは確かです。
四川大地震を契機にというと語弊がありますが、国内での利活用だけではなく、海外への展開も視野に入れた活動に期待したいものです。